日本IBM少林寺拳法部
設立者 :  山下明人 准範士六段 (設立時正拳士五段)
会社名 :  日本アイ・ビー・エム株式会社
設立年月日 :  2003年9月(正認証2004年2月)
設立時の年令 :  37才

私が支部を設立しようと思ったのは、ある支部長さんの薦めがきっかけです。
「山下さんも、もう支部を持っていいんじゃないの。」
「いえいえ、残業が当たり前の業界に勤めていますから、道院の運営はさすがにできません。」
「実業団支部だったら出来るんじゃない。」・・・その方は実業団支部の支部長さんでした。

幸い妻も拳士だったため、すぐ理解が得られました。兄弟子だった所属道院の先生に意思を伝え支部新設講習会の受講手続きを取ってもらいました。また当時私は武専にも通っていなかったので、急遽武専入学手続きもとるなど、支部設立に向けてすべてのことがめまぐるしく加速しました。それが2003年の2月のことでした。


春には隅田川花見ツアー

夏にはカヌーツアー

年末は忘年会ではじける♪
2月に思い立ち、4月から武専に通い、8月の新設講習会を受講。
それと並行して、以前からお世話になっていた社内の有力者にご挨拶に行きました。
「今度、少林寺拳法部を設立したいと思っています。」
「そういえば、君は少林寺拳法をやっていたんだよね、今何段。」
「五段です。」
「で、私は何をしたらいいのかな。」私としては自分を追い込むための決意表明を目的にお伺いしただけだったのですが、予想外の応援に思わずその場で「顧問になっていただけないでしょうか。」
「うん、分かった。いいよ」

社内の有力者に顧問になっていただけたのは強い追い風でした。
失われた10年を迎えていたこの時期に企業内クラブ設立は至難の業でした。目の前に次から次へと立ちふさがる壁。顧問の援護射撃を受けつつ社内を説き伏せ、会社からの金銭的補助は一切なしという条件のもと、設立許可がおりました。

8月の新設講習会から帰ると即社内ネットで入部説明会を告知。総務の許可を得て食堂にポスターを掲示、エレベーター内の電光掲示板にも告知文を出しました。

8月26日に社内説明会開催。9月1日ホームページを立ち上げて支部運営開始を宣言。9月2日に初めての練習。
もの珍しさからか初回は20名ほどの人が集まりましたが、結局継続して続けた人は約半分の10名前後。その内訳は初心者半分、経験者半分といったところ。

支部立ち上げ時は慣れないことばかりで正直忙しかったです。ですが、この時期の事務処理状況(能力)を見て、本認証の許可が下りるらしく事務処理も滞らせる わけにはいきません。私はこの手の事務処理が苦手でしたが、妻が副支部長としてがっちりサポートしてくれたので、私は社内の折衝と、部員集めに専念することができました。

部員集めは、永遠に継続すべき課題です。ビジネスマンであるかぎり仕事に波はあるでしょう。プロフェッショナルがきっちり仕事をこなすからには、時には息を止めたまま数ヶ月、数年走り続けることも必要です。そんな時に練習に出てくることはほとんど不可能といえます。
ですから部長としての私の仕事は、部員の参加率が低くても活動が周る人数を確保することだと自分に言い聞かせていました。そのため部員勧誘活動は常に頭の片隅にとどめておきました。

また部員集めと同時に、入部してくれた方々が辞めていかない「場」づくりにも苦心しました。
会社の会議室で練習することを逆手にとって練習品質の向上にとりくみました。練習中はプロジェクターでその日の練習スケジュールを投影し、今何の練習をしているのか全員が共通の認識をもって取り組めるようにしたり、練習の記録を書いてはネット上に残したり、伝え忘れたことやフィードバックはメルマガを配信することで、予習・復習効果を高めることにも取り組みました。
支部スタートから7年経った今でもこれらは続けています。大変ではありましたが、行き当たりばったりの練習をしたり、練習しっぱなしにするのではなく、その日のテーマを絞り込み、取り組んだ練習内容とそこで出てきた課題点を振り返ることは、結果的にはやってみて良かったのではないかと思います。

支部を立ち上げ、(妻の多大なるサポートをもらいつつ)事務処理をこなし、実業団連盟の運営もお手伝いし、各種行事に参加して、他支部とのつきあいもこなし、社内の折衝を行い、その上で部員のモチベーションを高めるために全員の昇段スケジュールや大会参加を考え、部内のトラブルを解決し・・・はっきり言って、部活の中で自分の練習などやっている暇はありません。

でも、大会の後、昇段試験のあとに部員の方が見せてくれる嬉しそうな顔はそれらと比較しても十分過ぎるほどのお釣りがきます。
総合的に見てみれば、支部を設立してよかったと思っています。

次の課題は、自分の引退時期を決めて、後継者を育成することです。

2011年7月29日掲載